バブル時代の不動産業⑧ あんこ

不動産売買仲介専門の不動産業者でも売却の査定や相続に絡む税金相談に応じなけれがならない。俺が勤めてた不動産業者もJR◯◯駅前の老舗デパートに位置する場所だけあって1階には『◯◯不動産相談センター』があった。そこに新人を待機させ獲物を狙う、獲物を捕らえたら6階にお連れするという段取りだ。

ある日、相談に訪れたお客様が相続税を支払うため不動産を急遽売却したいとのこと。6階の応接間にご案内、詳しい事情は課長自ら相談に。そして接客が終わって社内で相談だ。お客としては上客、で高額の不動産取引になりそうな予感。そういう時には決まって出てくる言葉があった。「あんこ入れちゃいましょう」

あんこも不動産用語で取引の表舞台には登場しないで中に隠れている業者のこと。まんじゅうの「あんこ」という意味だ。たとえば、売主から売却の依頼を受けたのが「A不動産」、買主を見つけたのが「Bホーム」で、その間に「C住宅」が存在すれば、C住宅が「あんこ」ということ。

当時の不動産情報は主に電話やFAXが中心で、業界内での情報の共有も進んでいなかったから売主から売却の依頼を受けた業者が付き合いのある別の業者へ情報を流し、さらにその業者が別の業者へ情報を流すなどして契約をまとめることも少なくなかったんだ。

高額の不動産の契約や広い土地の売買契約の場合は、あんこ業者を何社入れるか相談するケースもあった。もし、購入する物件の契約にあんこ業者がいたとしても、そのこと自体はとくに問題がない、あんこの存在によって仲介手数料の負担額が増えることもないんだよ。売主と買主はそれぞれ自分が依頼した仲介業者へ上限額以内の手数料を支払えば良いから別に問題にはならない。

注:でも何であんこ業者を入れるの?と思うアナタ。その答えは簡単だ。「あんこは甘いから」…

1 COMMENT

つぶあんが好き

バブル期の不動産屋さん、だからあんなに肥えてたのか~。甘いものばかり食べて🐷笑

現在コメントは受け付けておりません。