春のうららかさを感じよう

働き者の妻に感謝ー盧英男

JR南武線。東京の立川と川崎を結ぶ線路で、川崎市を長い形に沿うように貫く動脈みたいな役割を果たしています。この南武線の「南多摩」の駅前に로영남さんの自宅兼店舗があります。

「アボジが亡くなったのが朝高1年の時、早かったんでね。オモニが苦労したんだよ。オモニはまだ40代半ばだったかな。今の歳になって思うと、オモニは本当に逞しく強い女性だったんだな、と思うね。自宅は昔の平屋だったんだけど、その家の二階を増築して、麻雀店をやることになったんだ。ちょうどアボジが他界して何年か経った時だね、私が二十歳ぐらいの時かな~。」

「当時は南武線や南多摩の周辺の駅って、大手の工場や中小の企業があってさ~、自宅の裏が富士通の南多摩工場だったから、仕事帰りの労働者やサラリーマン、稲城市役所の職員などで連日賑わってたよ。そして当時は麻雀ブームだったからな~。六卓しかない麻雀卓がフル稼働してたよ、いい時期だったね。ちょうど40年ほど前だね。麻雀をまったく知らないオモニは当時からフリーは絶対入れない、4人揃ってやってくださいと…。厳しいオモニだったよ。フリー客入れたらもっと売上あがったんだけどね。お客さんが安心して遊べるお店にしたかったんだろうね」

「この商売を、結婚後にうちの妻が引き継いでやることになったんだ。富士通が撤退したあたりから少し下火にはなったけど、地元の固定客に助けられて何とか商売を継続してきたよ。南多摩周辺も区画整理事業が始まり、立ち退きが始まって17年前に今のところに移動して、借金して自宅兼麻雀店として現在に至りました。」

「ブームの頃、売上は、少なくても月5~60万以上はあったかな~。その売上があったからオモニは私を含め、4人の子供を結婚させ自立させてくれた。亡きオモニには本当に感謝しているよ。今でも当時の常連さんがお昼過ぎの1時ごろにお店に集合して、麻雀をやるのよ。そして終わるのが深夜2時。ありがたいよね、13時間だよ。新規のお客さんも不思議と増えてね、タクシーの運転手さんが2組とかね。定期的に来店するグループや地元のお客さんで、麻雀ブームは過ぎ去ったけど何とかしのいでますよ。」

「飲食店と違って麻雀店は腐るものがないから楽かな~」と영남さん。「脳みそと指の運動に最高!ボケ防止にもなるしね~」と麻雀談義に花を咲かせました。でも帰り際「そうそう、麻雀店やってるけど私含めて家族兄弟全員、麻雀出来ないんだけどね~」って笑いながら…。

昨年の同窓会ブログでも記事のイラストや小説の挿絵、また今回の新しいブログの色の配色やデザインなど細部にわたって細かく作業してもらっています。

P.S 妻には本当に感謝しかないんだ。オモニの営んでいた麻雀業を引き継ぎ、合間に他の仕事もしながら、更に地域の同胞コミュニティの活動もこなすからね。本当にスーパーウーマンだよ。これからは忙し過ぎず、暇過ぎず、時間を大切にしながら、のんびり二人三脚で過ごして行けたらいいね♡

(在)

5 COMMENTS

自称☆働き者

[働き者の妻に感謝]
この文字に惹かれて拝見しました。
いい文字だなぁ〜と思いつつ読んでみると、今は亡きオモニが本当に頑張って我が子を育てたんだなぁとジーンときました。
そのオモニのお店を継いで今現在、頑張っている奥さん。ステキな話ですね(^^)
色々あったと察しますが、昭和を生きた人たちって…なんか強いですよね。
私のオモニもかなりの苦労をしましたが、シオモニもまた若くして(40歳)で旦那さんを亡くし苦労して自営業で子供達を育てた人です。
少し似ていますね^ ^

数年間、そのオモニを介護しましたが 今思うと本当にいい経験をさせてもらいました。知らなかった事もたくさんありました(^^)

今の時代の子供達はここまで我慢して頑張れるか…ほとんどの人は無理な感じかなぁ〜

こちらの麻雀店はみんなの憩いの場所になっている事でしょうね👍
頑張っている[働き者の妻]さん、素晴らしいですね。旦那さんもよーく分かってらっしゃる!これ大事😐
これからは二人の素敵な時間がとれるといいですね。💕

働き者の妻に感謝

自称☆働き者さん
心温まるコメントありがとうございます。
昭和のオモニ達は本当に逞しかったです。
この歳でオモニを想う時、とにかく必死で生きてたという印象が一番しっくりきますね。
なかなかオモニを超える事が出来ません。

紀元前の同僚

同じハコの中で堆積された化石として、楽しく読ませて頂きました。サッカーにイラストに個人事業主で素敵な奥方とはかなり幸せモノですね。東天紅に続くこのブログに打ち込む貴殿の姿、企画にイラストに没頭する毎日を見ながら奥さんは何を思うんだろう?楽しそうだね。でも一円にもならないんだよね〜って言ってたりして(笑)

初対面から2ヶ月目の友

一番身近な親友だからこそ書ける記事ですね。二人の信頼関係があるからこそ 素直にさらっと妻に対する感謝の気持ちを口にする영남さん、とても素敵だと思います。これからも家族みんなが笑顔いっぱいの毎日が過ごせますように…(*^.^*)💐

末永くお幸せに

「そして終わるのが深夜2時。ありがたいよね、13時間だよ。」と書いてありますが、働く方はそれ以上です。本当に働き者のオモニであり奥さんであり영남ですね。

ただ、東京朝高の近くでなくて良かった。
毎日朝高生が入り浸り、영남も悪友に麻雀の世界に引き込まれ、今回の人物紹介も「働き者の妻に感謝 役満5回上がりました V」となっていた可能性が高い。写真も紫煙の中で영남がパイをかき混ぜながらVサインをしていて、メンバーや周りの雀卓は28期生の見知った顔ばかり。
朝高から離れた場所で良かった~。

冗談はともあれ、良い奥さんと素晴らしい子供達、いつまでもお幸せに。

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