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【思い出】本当にあった怖い話-31

……〇〇と別れた今、私は悩んでいます。私が決めた事なのにどうしても私自身が許せないのです。今、自分を責めているし後悔しています。一緒に踊った事やマイアミ(24時間営業の喫茶店)で朝まで過ごした楽しい日々が忘れられない……身勝手な事だけと、〇〇がこの手紙を読んで、もし私を許してくれるなら電話して下さい。いつまでも待ってます。そしてまた会ってくれるなら〇〇の住む街へ会いに行きます。絶対に!その日が来る事を祈り続けます… L子より

L子が朝高生〇〇と出会ったのは六本木のディスコだった。彼女は純粋に黒人音楽を愛し、その踊りを楽しむソウルフリークで青山や六本木のディスコではちょっとした有名人。ダンスフロアのノリノリ会話から始まり、席をご一緒するに至る。

〇〇の容姿はまぁまぁだが、会話が面白く、おまけにあの朝高生だという事がL子の興味を引きつけた。それから付き合う訳だが、デートを重ねるにつれ好きの気持ちも膨らんでいった。でも、たまに凄く恐い目つきをしたり横柄にL子を扱ったりするのが気になっていた。

「L子、朝高生はヤバイよ。」とか「外国人だから難しいよ。」とか「弄ばれるから別れたほうがいいよ。」などなど仲間の意見は殆ど交際に否定的だ。そんな意見と〇〇の増すばかりの強引さに別れを決意したのだった…

L子の手紙を読んだ〇〇は、っというと一度は負けた喧嘩に勝った様な気分。彼も朝高生はふられないという男子内の世間体を気にするヤツだった。自慢げに手紙を仲間に見せると「スゲえじゃん。」 「チャンス(?)じゃん。」「ホントにお前の地元まで来たら許せば」が大方の意見…

L子は知らない街に行く不安もあったが、〇〇と再会した時湧き上がる嬉しさで泣きそうだった。でも〇〇はひきつった顔でこう言うのだった。

「朝鮮人が多く住んでる街だから、一緒なのを見られると親にチクられるんだ。だから俺から2メーターほど離れてついてこいよ。」

(再会の一言目がそれ?)
手を繋ぐこともなく、ついて行く私を気遣う事もしない。知り合いに会いはしないかと周りばかりキョロキョロ気にしている〇〇は酷すぎるし、つまんな過ぎる!(帰る時は、さっさと背をむけて行ってしまう冷たさは何なの⁉)

形容しようのない疎外感を抱きながらL子は帰りの電車に乗った。帰宅したその夜L子は〇〇に言われた時間に電話してこう言った。「ゴメン。あなたにはついて行けない。」電話の向こうから怒声が聞こえるがL子は受話器を置いた。

この話の推薦曲 ダイアナ ロス & マーヴィン ゲイの 〈ユー アー スペシャルパート  オブ  ミー

2 COMMENTS

誰だかし~らない💦

かっこつけてんじゃねぇ~よ、とか読んでたけど、当時はそんな感じだったのかな?
でも、イラストの雰囲気がかぶてて、「愉快な~」の投稿かと思った💦
ひょっとして、イラストを描いている人は一緒なのかな?👀💦

秋の空

負けたケンカ。トドメさされたね。🤭

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