春のうららかさを感じよう

【思い出】本当にあった怖い話-29

当時、色んな商品を扱う量販店の草分けとしては「ヨドバシカメラ」と「カメラのさくらや」が有名どころだった。

この話はちょっと怖い。Sは下校の電車内で、あるツッパリを捕まえた。Sは先も長いので、そいつに「おもしれー話か怖い話でもしろ。ウケたら殴らないし許してやる」と言った。そいつは許される事を心底念じながら、情感込めてある話をはじめた。

…新宿のカメラのさくらやでは従業員が長続きしないらしい。中でも閉店してから朝の開店前まで店を守る(当時はセコムや防犯カメラなどない)守衛さんなどは二日ももたないで去ってゆく。なぜなら毎夜、怪奇現象が起きるから!その日の夜も新人の守衛さんだった。

彼は決められた通り、2時間に一回程度店内を巡回する。1回目は異常なし!2回目も異常なしだった。日が変わった真夜中の巡回は間もなくだ。

その時、妙な音が聞こえた。気のせいかと思ったが違った。売り場の方からだが、最初は小さな音だったのが次第に大きな地響きのような音に変わる。守衛はたじろいだ。噂に聞いていた怪奇現象かと身震いする。

でも決められた時刻に必ず見回りするのが採用時の約束事だ。守衛は意を決して売り場の方へ歩いて行く。近づくにつれそれは何かが弾ける音だと分かり立ち止まる。そして恐る恐る売り場のドアノブを回し勢いよく開け放つ。

「あっ!え〜⤵」

灯りをつけた売り場はとんでもない状態になっていた。なんと、安さがバクハツしてたのだ!(早朝まで爆発しまくるため片付けが大変なんだとさ)

「♫安さバクハツカメラのさくらや〜♪」と唄いながらツッパリは話を終えた。

Sは絶句する。そのあと、この話をしたヤツをどうするかは皆さんの判断に委ねたい。

この話の推薦曲 HOT BLOODの〈ソウル ドラキュラ〉

1 COMMENT

怖い話は苦手💦

さくらやの爆発の話は、聞いたことあるけど、あまり面白いと思わなかった👀💦
よって、Sは許さなかったと思う~👀
しかし、こんな恐怖の中で、「すべらない話」をしろよ!という、Sのセンスも良いね
私なら、10個くらいすべらない話をしてあげられるのにな~🤣

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