春のうららかさを感じよう

介護のジカン―姑編③

うちは5人家族。居住空間が狭いので、うちから見える目の前のアパートに姑を住まわせることとなった。朝から昼過ぎまでは私が世話をし、夜は夫がお泊りする。そんな生活を描いた。しかし、当時私は仕事をかけ持っていたので、姑と1日中過ごすことはできない。そこで、仕事をひとつ整理してフリーランスの在宅ワークにシフトした。

環境が変わったせいか姑の病状は悪化し、息子や私さえ分からない日が多くなっていた。とりあえず病院に連れていって今の状態を確認することにした。神経・精神専門の病院で血液検査や尿検査など一般的な検査を終え、診察室に向かった。

医師:金さん、どうされました?
私:認知症の心配があってきました
医師:そうですか、おばあちゃん、ここにかけてね…
そう言いながら医師は姑の検査結果に目を通す。目を凝らして見ている。何かあったのかしら?

医師:金さん、診察は後日にしましょう。今すぐほかの科を受診してください私:先生、どうかしたんですか?
医師:血圧が240で血糖値が400って… 平常でいられるのがあり得ない数値です!
私:えー?そうなんですか?!
医師:おそらく即入院でしょう
そう言いながら医師が姑に目をやると、姑はニコニコしながら医者を見ている。それも至って元気そうに…