春のうららかさを感じよう

【スマホ小説】ボス 13

マネージャーのチは気になってしょうがなかった。人見知りの強いハヌルが何故「花郎」のマスターにはあんなに親しく接せるのか?それも今日は1日エスコートまでも…

チの頭に嫌な予感がよぎった。これは昨日から思った事だったが今日改めて思った。何年か前、世間を騒がせたある男優とのスキャンダルの時も、初めは今日みたいにハヌルがアプローチをして始まった事だった。

(まさか…でも、相手は40代の子持ちの男性だし、何より日本に住んでるし…確かにちょっと陰があって魅力的だけど…ダメダメ、確認しなくちゃ)と席を立った。

チはハヌルの顔をジッと見た。「ヒャン(ハヌルの本名)今日はどうしたの?いつものヒャンらしくなかったよ。」と切り出した。

ハヌルの部屋は広々としてまるでリビングの様だ。宝石を散りばめたようなイルミネーションが輝く、東京の夜景が大きな窓枠一杯に広がり、まるで一幅の絵画のように見える。壁際にはテレビが置かれている。隣の部屋は寝室で、ベッドには白いシーツが敷かれている。

ハヌルは「え?何のこと?」ととぼけた。「何年あなたのマネージャーしてると思ってるの?全部分かるんだから…」「だから何よ」「あなた、昨日の사과하는 모임、今日の東京見物…ボス氏に会うために行ったんでしょう?解ってるんだから…」「そんな事ないよ」とハヌルはとぼけ続ける。

チはジーっとハヌルを見つめた。暫く沈黙が流れたが、折れたのはハヌルだった。「わかったわよ…そうよ。何て言うかな〜…あんなに怒られたのは初めてだった…私を1人の人間として扱ってくれたわ…彼は…心地いいの、そばにいると。昔からの知人の様な、そんな感じがするの。だから…」と視線を落とした。

ハヌルの顔をジッと見ていたチは「ふ〜」と息を吐き出し「やっぱりね。そうだと思った。でもね、ここまでよ。あなたもチョロさんとの事、忘れた訳ではないでしょ?」「うん、わかってる」

チョロとは韓国の俳優で、2人でデートをしていた姿をファンに見つかり、その姿が報道されて大騒ぎになったのだった。結局、彼の素行の悪さもあって、ハヌルが三下り半を突き付けた形で破局を迎えたのだった。

「もうあんな事、嫌だからね。わかってるでしょ?」チはその当時を思い出しながら声に力を入れた。「明日の挨拶が最後の仕事だからそれで終わりよ。終わったらさっさと帰るのよ」と言うと立ち上がった。そしてチは念を押すように「ここまでよ。いいわね?」と言うと部屋を出て行った。

当日、無事に舞台挨拶を終えたハヌルを舞台袖で迎えたチは「良かったわよ」と親指を立てて微笑んだ。「さぁ、着替えて帰る支度よ」と控え室に向かおうとすると、ハヌルは「最後の見送りまでするわ」と言った。

チは意外な答えに驚いた。いつもは少しでも早く現場から離れたがるのに、おかしいな?とは思ったが「응 그래 」と軽く流したが、まさかそんな事を考えていたとは…

続く

            

2 COMMENTS

今晩は「お酒飲む모임」

やっぱりねっ~ ハヌルの恋心~😍
元彼は~ 素行が悪いチョロ😆 28のチョロは元気にやってるかな~😉まぁ~チョロチョロやっていると思うけど~
で、「사과하는 모임」って~ なんでも「모임」にしちゃうんですか?あつまり?
そんなハヌルの恋心が、ボスは、先刻承知だよね~🤔
そして、子連れのボスとハヌルが、パッヒーに結ばれたとさっ👍
そんなんじゃ、小説としては三流だもんね~💦
んで? んで? 次は、どんな展開???👀👀👀

モイジャ💕

「食べるモイン」「おしゃべりモイン」
「元気だった?モイン」「痛いよね、でも少し頑張ろうねモイン」もうなんでも良いので集まりたいでーす⤴️
あ、小説面白く読んでます。ありがとうね。

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