春のうららかさを感じよう

【健康】最近耳が聞こえづらくなってませんか?

最近、テレビの音量が大きいと妻に指摘された。自分ではそんなに大きいとは思わないんだが、音量を少し下げてとお願いされる。そういえば健康診断の聴力検査で「モスキート音(高音)が聞こえづらくなっていますね」と指摘されたなあ。今回は耳の病気について考えたみたいと思う。

耳の病気には侮れないものも

子どもの頃に中耳炎と診断され、耳鼻科で治療したという経験は、多くの方が持っているのではないでしょうか。しかし大人になると、耳の病気は日常的なものではなくなり、ふだんはあまり意識することがないかもしれません。

でも、大人になってかかる耳の病気は意外とたくさんあり、ひどいと急いで治療しないと一生聴力を失ってしまうような恐ろしいものもあるのです。初期段階で起こる症状や、治療時の注意点を知り、いざかかってしまったときのために備えておこう。

難聴は様々な病気のサイン

大人がかかる耳の病気の大半の症状は「難聴」です。でも難聴というとまったく聞こえない状態をイメージする人が多いのですが、ちょっと聞こえにくいという程度でも難聴なんだよ。

また、耳鳴りは難聴とは別物だと考えている人が多いですが、耳鳴りも難聴が引き起こす症状の一つです。同様に、飛行機に乗ったときに感じるような耳が詰まった感じを、専門用語で「耳閉感」といいますが、これも難聴の一つです。聞こえにくさ、耳鳴り、耳閉感はいずれも難聴の症状であると覚えておいてください。

では、耳の病気にはどんなものがあるか、調べてみましょう。

最多かつ要注意「突発性難聴」

耳の病気のなかで最も多く、注意を要するのが「突発性難聴」です。ある日突然、片耳に難聴の症状が起こり、場合によっては、めまいを伴います。難聴やめまいが現れたら、できるだけ1週間以内、遅くとも2週間以内に耳鼻科を受診してください。

なぜ早く受診しなければいけないかというと、音を感じる神経である「有毛細胞」が障害を受けた場合、10日から2週間の間に神経の変性が起こってしまうからです。神経変性は一度起こると元に戻らず、聴力も戻りません。そのため早めの受診が大切です。

早期にきちんとステロイド薬などを内服または点滴すれば、基本的に1~2週間で治ります。原因ははっきりわかっていませんが、ストレスや疲労などが引き金になるとされています。

また、めまいが起こった場合、多くの人は脳神経外科や内科を受診しがちですが、めまいの原因の7割は耳からくるもので、脳や血圧、内臓からくるものは全部で3割程度。脳神経外科や内科では、当然ながら耳の病気の診断はできないため、突発性難聴のように急を要する病気であったとしても、診断や治療が遅れてしまうケースが多々見られます。めまいを起こしたら、まずは耳鼻科を受診してください。

加齢による難聴も放置は禁物

病気ではないが、加齢にともなって難聴が進むのが「加齢性難聴」。しかし、かなり個人差が大きく、90歳でもまったく難聴がない人もいれば、30代後半から起こる人も。耳鳴りや耳閉感を訴える人が多いですが、特徴は、基本的に両耳に起こるということです。

「歳だから」とあきらめて放置すると、認知症などを併発しやすくなるおそれも。早めに耳鼻科を受診し、必要に応じて補聴器などの使用を検討することをオススメします。

ヘッドホンで「音響外傷」に

いま急激に増えているのが、ヘッドホンやイヤホンによる「ヘッドホン難聴」です。毎日のようにヘッドホンやイヤホンで大きめの音を長時間聞くことで、徐々に聞こえにくくなるなどの症状が出てきます。

スマホの普及で激増したといわれ、WHOも警鐘を鳴らしています。慢性音響外傷は残念ながら治らないため、音楽を聞くときは音量や時間に注意してください。

大人がかかる「中耳炎」も

鼻風邪などをこじらせたときにかかる「急性中耳炎」は、患者の大半が子どもです。しかし、急性中耳炎をこじらせたときになる「滲出性(しんしゅつせい)中耳炎」は、高齢者にも多い病気。鼓膜の奥から鼻へとつながる「耳管」が加齢で衰え、周りの壁から水がしみ出しやすくなるからです。痛みは伴いませんが、難聴の症状が出ます。

また、これらが長い間治らずに悪化すると「慢性中耳炎」になることも。鼓膜の内側に膿がたまり、鼓膜に孔があくものです。痛みや難聴、耳だれなどの症状が出ます。

飛行機に乗ったときに起こる「航空性中耳炎」もあります。離陸時などに起こる耳が詰まった感じは、唾液や飲み物を飲んで耳内の圧を抜けばおさまります。しかし、うまく圧が抜けないと痛みが生じ、航空性中耳炎に。お酒を飲むと耳管が腫れやすくなり、詰まりやすくなってしまうため、機内の飲酒は避けたほうが賢明です。

耳垢や耳掃除が原因の病気も

難聴には、単に耳垢がつまっていただけというケースもあります。「耳垢栓塞(じこうせんそく)」といい、耳垢で完全に耳がふさがれることで、聞こえにくさや耳鳴り、耳閉感などが起こります。

耳垢は本来、自然と外に出るようになっており、耳掃除は不要です。それを耳の穴と同じくらいの大きさがある綿棒でグリグリとやると、耳垢をさらに奥に押し込んでしまい、耳垢栓塞が起こるのです。また、ストレスがあると人は耳の中をいじりがちになります。すると外耳道が腫れ、外耳道炎になってしまうこともあります。

それってもしかして難聴かも

しかし、多くの人がいざ難聴の症状が起こっても、難聴がどんなものかちゃんと理解していないため、「これは難聴ではないだろう」と考えてしまいがちです。以下のようなケースに該当したら、それは難聴の恐れがあります。

もしかして難聴 ?

ふだんと比べ、何だか音が聞こえにくい
電話で、相手の声が聞こえにくかった
音の聞こえ方がいつもと違う
耳鳴りが続く
飛行機に乗ったときのように、耳が詰まった感じがする
耳に水が入ったときのような感じがある
耳に違和感がある

こうした聞こえにくさや、耳鳴り、耳が詰まったような感じが丸2日続き、3日目になっても治らなかった場合は、すぐに耳鼻科を受診してください。そのうえで、耳の病気を防ぐために、以下のような点に注意しましょう。

疲労やストレスを極力解消する

突発性難聴は、ストレスや疲労などが引き金になります。これらをまったくなくすことは無理でしょうが、日頃からできるだけ疲れやストレスをためない生活を心がけ、十分な睡眠を取るようにしてください。

音楽は耳を守りながら楽しむ

音響外傷を防ぐには、耳が痛いと感じるような音量は避けねばなりません。そのため、ライブやコンサートには、耳栓を持参しましょう。百円均一で売られているような簡易的なもので十分です。会場で、耳が痛いほどの音量を感じた際は、軽く耳栓をはめ、音量を調節してください。

日常的にイヤホンなどで音楽を聞いている人も、音量に注意。ヘッドホンやイヤホンから音が漏れるのは、音量が大きすぎです。また、連続1時間聞いたら3~5分ほどイヤホンを外し、耳を休ませましょう。

耳掃除をするなら竹の耳かきで

先にもお話ししたとおり、基本的に耳掃除は不要なのですが、もし行なうなら1カ月に1回程度、竹の耳かきで行ないましょう。竹の耳かきは綿棒のように太くなく、程よい弾力性があります。

そのため、耳垢を押し込んでしまうことが少ないのです。自分でやるのに抵抗がある人や取りにくい人は、耳鼻科で取ってもらってもよいでしょう。

耳の病気は早期治療が重要なのね。ちょっとでも変だと思ったら、すぐ耳鼻科に行かなくちゃ!

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2 COMMENTS

補聴器?💦

20代の頃、あることがきっかけで、「耳鳴り」が出始めて、耳鼻科に行ったら、「空港かなんかのうるさいところで働いてますか?」「ディスコによく行きますか?」って問診されちゃった~💦モスキート音(高音)が聞こえなくなっちゃってた😢
結局治らずに今に至ってます🤦‍♂️ 特に女性がしゃべる高音が聞こえない💦だから、女が居ないんだぁ~😢と、納得してます~🤢 自分的には「天国👂」とあきらめてますがね~💦 ちっきしょ~

匿名と言う名の匿名

仕事柄イヤホンを仕事中は始終付けてるので、大分心配です。
確かに聞こえが悪かったりもします。
質問ですが、そんな関係で耳の穴に入れるタイプのヘッドホンは嫌いで骨伝導式のヘッドホンを愛用してます。
やはり骨伝導の方がいいんでしょうか
変わらない?
教えて欲しいです。🙇‍♂️🙇‍♂️

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