初夏のうららかさを感じよう

【投稿】パレスチナ収奪の歴史を見ないでの戦局論議はナンセンス

パレスチナ・ガザのイスラム抵抗運動「ハマス」がイスラエルに対し、近年にない激しい「反撃」作戦に出た。イスラエル側は「テロリストによるテロ行為」とし「戦争」を宣言。 しかしこの問題は、今に始まったことではない。 歴史的に根深い問題があるのだ。

今日は、めちゃくちゃすごーくざっくりと、イスラエルとパレスチナの歴史について考えてみたいと思う。

そもそも紀元前には、ユダヤ人はイスラエルの地で暮らしていた。紀元前17世紀にユダヤ人は、飢餓によりエジプトに移住して奴隷になる。紀元前13世紀には神を信じるユダヤ人は、神に約束された地としてイスラエルに逃れて定住し始める。紀元前10世紀には、エルサレムを首都としてイスラエル王国を建国する。しかし紀元前3世紀になり、ローマ帝国はこの地をパレスチナとし、イスラエル王国は滅ぼされてしまう。

ユダヤ人は「この地をもう1回取り戻そう」と約束して、それぞれが世界中に散ったのだ。

世界中に散ったユダヤ人は、土地を持たない民族なので、農業や工業はできなかった。そのため土地がいらない金融や、マスコミ業界に進出し、巨額の富を獲得するに至る。現在も金融やメディアにユダヤ人が多いのは、このような背景があるためだという。

14世紀頃に中東にイスラム帝国ができ、パレスチナにはアラブ人(今のパレスチナ人)が定住し始める。そして一方、巨額の富を獲得したユダヤ人だったが、世界中で煙たがれる存在になり、エルサレムがあった場所に戻ってくるのだ。しかし、すでにそこはパレスチナになっており、アラブ人たちが住んでいた。

17世紀頃にはオスマン帝国(現在のトルコ)ができ、パレスチナを支配する。

そして第1次世界大戦が勃発する。オスマン帝国はドイツと組んで勢力を拡大し、イギリスにとってオスマン帝国は邪魔だった。そこでイギリスはアラブ人( 今のパレスチナ人)に「オスマン帝国を落としたらパレスチナをやる」と持ちかける。そしてイギリスはユダヤ人にも「金を貸してくれたらパレスチナをやる」と持ちかけた。

この二枚舌外交でイギリスは、金と軍事力を得てオスマン帝国に勝利し、ドイツは敗戦した。しかしこのイギリスの都合の良い外交の影響で、パレスチナは分割となる。そしてユダヤ人とアラブ人が互いに争うようになったのだ。こうしたことを考えると、イスラエルとパレスチナ問題の一番の悪は、イギリスということになるのかもしれない。

しかし、それでもイスラエルに非があると言った声が多くある。なぜならイスラエルは、国連の定めたラインを超えて入植地を広げてきた歴史があるからだ。

領土を拡大するためイスラエルは治安部隊を導入し、元々住んでいる罪なきパレスチナ人を 「テロ予備軍」だとして、暴行したり逮捕したりした。 またイスラエルは、ガザ地区と呼ばれるところに高い塀を建て、パレスチナ人を閉じ込めるように幽閉もした。

他にもイスラエルはパレスチナ人に対し、子供が亡くなるほどの非人道的行為やパレスチナ人用の水道管を破壊し、子供の通学用ゲートをその時の気分で開けなかったり、救急車の通行を邪魔をしたり…。このような背景からイスラエルが悪いといった声も多くあるのだ。

現在、イスラエルを支持しているのは西側諸国を中心にした国々。パレスチナを支持しているのは周辺諸国を中心とした国々となっている。

一方で日本のマスメディアは、イスラエルの空爆がどれぐらいの規模で、陸上侵攻がいつかといった議論が盛んに行われているが、前のような歴史的展開を踏まえない戦局の論評は、全て無駄なおしゃべりだと思えてならないのです。

4 COMMENTS

子供たちが可哀そう~💦

ロシアとウクライナがドンパチしてたら、今度はイスラエルとパレスチナかよ~💦
そんなに殺しあいして、なにが得するのかねぇ~👀💦
今回のイスラエルの紛争は、イギリスが責任を持って和解させるべきだよね😢
もう愚かな戦争は止めようよ💦

祈る

ざっくり少しだけ理解出来た。
「平穏に暮らしたいだけなのに」と泣いていたお母さんの顔が忘れられない。

ムーリャン

悪名高い英国の三枚舌外交。
第一次世界大戦前に英国は、兵力の必要からアラブ人に対しオスマン帝国からの独立を約束しました(1915年フセイン・マクマホン協定)。
戦費調達の必要からユダヤ人に対してはユダヤ国家の樹立を約束します(1917年バルフォア宣言)。
さらに、フランス、ロシアとの間で戦後の領土分割の秘密協定を結びます(1916年サイクス・ピコ協定)。
矛盾する英国の三枚舌外交が今日のパレスチナ問題の原因となっています。英国は、今日でも秘密協定の存在を認めていません。中東地域の国境線が直線的なのは人為的に作られたからです。

願い

とにかく…
一日も早く戦争が終わって欲しい。

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