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【スマホ小説】ボス 11

次の日…。店を開けてしばらくすると、早い時間なのに珍しくホソンが入って来た。「ボス悪い、昨日の韓国の女優さんが一言謝りたいと言って今ここに向かってるんだよ。何とかもてなしてあげてよ」と両手を合わせて頼むのであった。(え?)と少し驚いた。

韓国のスターと言うのもあるが、やはりソヒャンの面影に接する事を考えると嬉しかった。だが、それは悟られない様にさりげなく「昨日の…」とボスはつぶやいて「特に何もなかったけどな?」と隣りでグラスを拭いてるテスを見た。テスは「失礼な事を言ったので気にしてるんじゃ無いんですか?」と笑いながら言った。

その時ドアが開いて金ハヌルとマネージャーそして所属のプロダクション社長が入って来た。そして一番奥の席に座ると開口一番「어제는 죄송했어요 」と謝罪をしながら頭を下げた。

「아니 별일없는데…」とボスも静かに頭を下げた。「실은 …어제 하도 화가 나서 마음에도 없는 말을…진짜로 죄송했어요. 그래서 오늘은 어제일을 사죄하자고 왔어요. 괜찮겠지요?」と例のクリっとした瞳でボスを見つめた。ボスが断る筈もない。静かに頷いた。

「마스터 어제 내주신 가크텔 하나 주세요 」とジンライムを注文した。ボスは頷くと静かに冷蔵庫から冷えたグラスを出し、カクテルを作り出した。ハヌルは頬杖をついてボスを見つめている。「맛있게 드세요 」とトニックの泡が飛ぶグラスをハヌルの前に置いた。「감사합니다 」と出されたジントニックをひと口含む。そして「美味しい…」と小さく呟いた。

(!?日本語?…確かに今日本語喋ったよな?なんで知ってんだ?)驚くボスの視線を感じたハヌルは微笑みながらグラスを傾けた。「私ね、日本で生まれて中学まで日本で暮らしたの。幼稚園はチョソンハッキョに通ったのよ」と流暢な日本語で話した。

「あ、そうなんですか。日本語が上手なのでビックリしました」とボスが言うと、思いがけずハヌルは身を乗り出して「マスター는 어디학교를 다녔어요 ?」といたずらっ子の様な表情でボスに話しかけて来た。

「東京第一입니다…」と答えると、「학생수가 많은 학교네요. 저는 원래中野에 살았어요. マスター는 오래 조선학교를 다녔나봐요. 저도 다녔으면 했는데 집안사정으로 초등학교로부터 일본학교를 다녔고 졸업하자마자 한국으로 이사갔었어요. 幼稚園시절부터의 친구도 있었고해서 좀 섭섭하기는 했지만…그래도 지금은 이렇게 친구들와 함께 일하니깐 전 좋은데요 뭐 …그치?」と隣のマネージャーらしき女性に目配せをして笑った。

背は高くないがショートカットでまとめた髪に丸い顔。黒縁メガネの奥に見える小さめの瞳が優しく輝いている。愛嬌はあるが芯の強そうな感じがする。女性は「挨拶が遅れました。私、金ハヌルのマネージャーの지명옥と言います。」と名刺を出した。名刺には「28プロダクション マネージャー池明玉」と書いてある。

「근데 マスター는 어떻게 부를까 」とハヌルは屈託なく聞いた。チはちょっと意外な表情でハヌルの顔を見た。「…그냥マスター라 불러주시면 …」「그래도 좀 쌀쌀하잖아요 ? 좀 알려줘요 」と微笑んで言った。

その会話を聞いていたホソンが「그는 보스라고 …부…불…부릅니다. 다가…모…모두가 그렇게 부릅니다 」と慣れない韓国語で教えてあげた。

驚いた顔でハヌルとボスを見ていたチはボスに向かって「ハヌルがこんなに初対面の人に話すのは珍しいんですよ」と言うとハヌルは「그런가?그럴수도 있지」と1人納得して話を続けた。

「아니 익숙지 않은 한국말은 감두고 아예 우리 일본말로 얘기합시다 」とハヌルが提案した。ホソンはホッとした顔でボスを見た。ボスは「손님께서 좋으신다면…」と言って頭を下げた。

         続く

            

1 COMMENT

サンプラザ~

えっ、ボスは第一?😁
で、ハヌルは中野だから~ 第7?😉 しかも、日本語べらべら~
なんか~ 匂うぞ~ 匂うぞ~ この二人~😊
羨ましい~限り~👍 でも、天国のソヒャンはどうなるの? 娘は?
んで? んで? どういう展開? わくわっく~

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