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【歴史】貧しき大国インド・それでも人々は逞しく生きる

インドについて語るのは、難しく辛い。人々はいまだに出自で差別され、豊かなエリート層は貧しい人々が、道端で死んで行くのが目に入らない。貧しい子供たちが、汚染された泥水の中で遊んでいるのは、インドではありふれた光景だといわれている。

ヒンドゥー教の子供たち

四大文明発祥の地(インダス文明)であるインドの歴史は古い。しかし、紀元前よりバラモン教の下、身分制度が存在し、今日に至っている。バラモン(僧侶)階級を頂点として、王族・庶民・奴隷階級、さらにはダリット(不可触賤民)で構成されている。

インドの階級制度

カースト制度を批判した、ガウタマ・シッダールタ(仏陀)の登場後、仏教が栄えた時代もあったが、今日でもバラモン教の復活と言えるヒンドゥー教が支配している。

インド独立運動の指導者ガンディー

インド独立運動の指導者ガンディーは、ダリット(不可触賤民・汚物処理が主な仕事)の解放は唱えたが、熱心なヒンドゥー教徒であった彼は、カースト制度を容認していた。ダリットは、カースト制度にすら認められていない存在なのである。

ムンバイの下水清掃人

インドは、経済成長を続ける大国・中国と対抗する、政治大国という一面があるが、身分制度の存在するこの国では、今日でも差別は公然の事実で、不浄とされるダリット階級はレイブされ、名誉殺人という名の下に殺害される(警察は黙認)。

しかし、インド社会の底辺で、ギリギリの生活を生きる人々、教育を受けることなく文字すら知らない人々。彼らは「私たち貧乏人には、金も地位も何もないけどサリヤーデ(名誉・誇り・礼節)を持つことは出来る。」と誇らしげに言う。

インドの人々は、この残酷で厳しい社会の中で、それでも明るく、優しく、逞しく生きる、誇り高きレジリエンスな人々なのです。

5 COMMENTS

つらい

政治や社会への不満はあれど、日本の現在にに生まれた偶然に幸せを感じる。

仏教、

人口は世界第2位の国でしょう?
いずれ、経済的にも大国になる予感👀
でも、貧富の差が激しかったり、差別があるのはイヤだね~💦
がんばれ~ インド

神様って。

宗教のことは詳しくないけど、仏教は階級を認めるの?許せないんだけど~。

投稿者

仏教ではなくバラモン教の流れをくむヒンドゥー教です。インドの人々は、カースト制度を秩序だと考えているような気がします。インド憲法は、カースト制度を否定していますが、人々が容認しているのです。流石にダリトに関しては解放を唱える人々が多数いるようですが。

なんか怒りが‥‥。

色んな勘違いや知らないことが多いので、少しだけネットで勉強します。

憲法では否定しているのに民は秩序として容認❓
間違っていることに民が気づいてないのでしょうか?

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